sixteen delusion 

テレビをつけたら画面に僕のぐちゃぐちゃの死体が映し出されていた。
すぐにテレビを消した。
僕、死んでる。僕、死んでる。ぐちゃぐちゃで 死んでる。

そのまま、電話に直行し、適当な電話番号を押してかかったところに
「おたくの息子は預かった。返してほしければ現金5万2980円と、逃走用のママチャリを用意しろ」と言った。
すると、電話の向こう側からは無機質な女の声で
「テレホンクラブ・リンリンへのご登録アリガトウゴザイマシタ。入会金5万2980円を請求…」
とかほざいてきたのですぐ電話切った。




家のポストには手紙が入っている。
誰からだろうと中を読んでみると、練炭自殺のやり方の詳細が記されていた。
送り元は地元の老人福祉センターの老人たちだった。
近頃の老人は怖い。

もう1度テレビをつけた。
また僕の死体が映ってたら自殺しようと思ったが、既に画面は切り替わっていた。
グラビアアイドルたちが水着でクイズに挑戦している。
よくある、不正解だと下に落下してしまうやつである。
普通、下には水とか、発砲スチロールとかがしきつめられている。





その番組は下に剣山がしきつめられている。
問題は既に3問を経過しており、アイドル10人のうち、4人が剣山に刺さってぐったりしている。

しかも、画面をよく見てみると生き残っているアイドルの中に僕が混ざっているではないか。
なぜか、青白くやせほそったライオンの顔がプリントされた気持ちの悪い水着を着用し、真顔でボタンに手をかけている。

さらに、問題も読まれていないのに突然ボタンを押し、「キャアアアアアア」と奇声を発した。
他の出演者が戸惑っているなか、自ら剣山の中に飛び込んでいってしまった。
そして全身から血を噴き出しながら、テレビに向かって、裏声で「テレビばかり見てると頭がバカになっちゃうよ!」と叫んだ。

その瞬間、家に一番近いコンビニが爆発した。



僕は何もかもが怖くなって、家を飛び出した。
スーパーのカートに飛び乗って、ちょうどそのとき通りかかったおっさんに「押せええ!」と怒鳴った。
おっさんは爆笑しながら僕のカートを押した。
その勢いで僕は精神病院に突っ込んだ。
そのままカートから飛び降りてカウンセリング室に走っていった。



そしてカウンセリングの先生にこう言った。
「僕らは青春をこよなく愛しています。
 青春は得るものより、失うものの方が多い。
 笑いたいときに笑えなくなってしまうんです。
 走り出したいと思ったときには、既に自分の足はアスファルトにべっとりとくっついてしまっているんdす。」


カウンセンリングの先生はその日の夜に自殺した。
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[ 2008/04/16 21:26 ] 日記 | トラックバック(-) | コメント(-)