充電なんて1ミリもできていない 

昨日さ、近所のTSUTAYA(っつーの?何かあの全体的に青っぽいお金払うとビデオ貸してくれる店。)
で「ローズマリーの赤ちゃん」ってビデオを借りてきた。
これがさ、僕が中学校時代にいじめっ子に2万円で買わされたビデオなわけ。

何か、給食室の前みたいな変なスペースで髪を微妙に染めてる奴が「ビデオ買いなよ」とか笑顔で言ってくるわけ。
そんで嫌だとかいうと殴られるの分かってるからとりあえず買うって言ったのね?
そしたらバッグから出したビデオに書いてあったのが「ローズマリーの赤ちゃん」つって。
見たら分かるんだけどちょいサブカル系?みたいな(笑)60年代の洋画。怖いやつ。
マジなんでそんなの持ってんの?とか思ったけどそこはご愛嬌(笑)。

とりあえず、そのいじめっ子は2日後に近所の公園で同学年の子を
レイプしてる最中に錯乱したカラスに脳みそ突き刺されて即死するんだけど
少なくとも僕にとってはこの「ローズマリーの赤ちゃん」がそいつの遺品(笑)。
一回見て即、近所のドブに捨てたけど。

で、最近そのときの映画の映像が頭の中に頻繁にプレイバックしてくるからもう一回見たくなって借りてきたの。
そんでいざ家に帰ってテープ回したら、なんと平田が、あ、もう名前言っちゃった。
そう、そのいじめっ子は平田っていうんだけど、その平田がさ、死んだはずなのにそのビデオの中に写ってんのね。
格好とか中学生のまま。死んだ当時なのかな?
「おい、青木」とか言ってんの。こっちに向かって。
いやいや、僕もう高校卒業するっつってんのに、未だにその中学生の制服で喋りかけられても…って感じ。
そりゃお前は中2か中3の死んだ時点で時間ストップしてるんだろうけど、あいにく僕は生きてるから。
生き続けてるから。時間はストップしてないわけ。

だから、何かいまさらその中学生ノリで呼び捨てにされても、苦笑~って感じ?(笑)

で、僕ビックリして一旦ビデオ停止させて。借りてきたビデオのパッケージ見るんだけど
やっぱり「ローズマリーの赤ちゃん」って書いてあるわけ。
でもどう見ても60年代洋画じゃないよね。00年代邦画(笑)。邦画って言い方もおかしいか(笑)
何かファミリービデオ?卒業記念ビデオ?未来の自分へのビデオレター?みたいなそんな感じ。

また再生させると平田が画面に向かって
「おい青木…」って呼びかけてくるわけ。
僕もまあ「なになに…?」って耳を貸すよね。
そしたら「俺、もうすぐカラスに突かれて死ぬんだけどさ」とか言うからもう大爆笑。
飲んでたなっちゃんブハーッ!みたいな(笑)
もうテレビの前で笑い転げて腹抱えて「タスケテタスケテー(笑)」なんて。

そしたらまた「青木…」って言ってくるの。
うわマジ何コイツ、何かいじめっ子の急激なマジモードのテンションって何か気持ち悪ぃぃみたいな感じなんだけど
やっぱり、おもしれーから笑って。でもその後のセリフも聞きてーからヒーヒー言いながらも
テレビの音声に耳を傾けたわけ。




「青木、俺は美穂ちゃんが好きだ」




僕の笑いが止まった。平田もそのセリフを言い終わってから下を向いた。
一瞬、世界中の生き物の声帯が爆発してしまったかのような静寂が訪れた。
平田も僕も世界も一瞬で黙った。
10秒の沈黙の後、家の外で名称の良く分からない鳥がキーと鳴いた!!
その声は空虚を切り裂く爆音だった!!!!!!!!
出席番号14番関口美穂!!!!!!
関口美穂はとっくの30年前に死んでいた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
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「聞こえるものを選択していくのに疲れたよ。目に入ってくる光を選ぶのに疲れたよ。
 俺は、例えば入ったコンビニの店員の女の人を見ると『あれ、この人俺のこと好きな
 んじゃねーの?』って思っちゃう病気なんだ!それは酷い病。あるいは狂った病状だ!
 俺の容態は常に急変してるし、人々が互いに軋み合う音も一定に保たれることは永久に無い!
 言葉に逃げるしかなかった人たちの気持ちを考えたことがあるか、お前は!?」


僕は目を大きく見開いて画面をジッと見つめた。
鼓動が早まっていた。手の先がブルブルと震えていた。息をハァハァと漏らしていた。





例えばそれはこのネットの片隅で本当にひっそりと毎日書かれている、誰か見てるか分からないような
ごく普通の素人一般人17歳女子高生ブログの、一言「世界にアッカンベーしてやる」とだけ書かれた
記事を、偶然見つけたときのような感じ。
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[ 2010/03/12 23:06 ] 日記 | トラックバック(-) | コメント(-)