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夏 

星空が消えてしまいそうなくらい暗くなった空の下
僕とモモサキはひびの入った土管に腰を掛け夏の虫の音を聞いていた。


「モモサキよ、モモサキ。」

「はい」

「結婚するらしいな」

「しないですよ。誰と勘違いしてるんですか」

「そうか…」


僕は地面に目をやると小さい蜘蛛が草木をかき分けて歩いていた。



「モモサキ」

「はい」

「僕、結婚できると思う?」

「絶対できないと思います」

「なんで?」

「だって青木さんって気持ち悪いじゃないですか」

「…お前、いっつもそういうこと言ってくるけど
 それ本気で言ってるの?それとも、そういうノリ?
 なんかふざけて言ってんのか、本気で言ってんのかよく分かんないんだけど」

「いや、本気ですよ。逆にノリで言ってると思えるところが凄いですね」

「何、お前、怖い」

「怖くないですよ」


僕は地面に目をやるとさっきの小さい蜘蛛がカマキリに食べられていた


「モモサキ」

「…」

「モモサキ」

「…」

「無視?」

「…」

「僕、凄い暴言吐いたりするより、そうやって無視すんの一番ヒドイと思う」

「なんすか(笑)うるさいですよ」

「僕、どうしたら彼女できると思う?」

「青木さんさっきから本当しょうもないことしか言わないですね。
 無理ですよ、できないですよ」

「違う、そういう感じのノリをしたいんじゃなくて。
 本当真剣に考えよう。僕マジで彼女欲しいんだよね」

「今、青木さん、マジで気持ち悪いですよ」

「気持ち悪くないから」

「いやだから、そこで自分のキモさを否定しちゃったらそこでストップしちゃうじゃないですか。
 自分のそのキモさを受け入れた上で『じゃあ、どうすればいいのか』って考えていきましょうよ。」

「じゃあ、どうすればいいの!?言ってよ!!何でそんな上から目線なの!?バカじゃん!!」

「ほら、もうそうなちゃったら僕が何言っても無駄ですよ
 そうやってすねちゃったら、僕の言葉だって真摯に受け止められないでしょ」

「その冷静な大人な感じがスゲームカつく!ってかお前もキモいよ!」

「そうですね、キモいですね」

「そこはお前も否定しろよ!そこお前が受け入れちゃうから何か僕だけスゲー子供
 みたいな感じになっちゃうじゃん!!」

モモサキは一瞬黙って空を見て、もう一度僕を見た。

「僕がこの瞬間、急に死んだら青木さん、どうしますか?」

「そりゃ悲しいよ」

「あ、ちゃんと悲しんでくれるんですね。じゃあ、青木さんはキモくないです」

「『じゃあ』ってなんだよ」





ふと我に返ってあたりを見回した。
夜の公園に僕一人だった。
そうだ、モモサキは死んだんだ。
死んだんだった。
本当に死んだんだった。






星空が消えてしまいそうなくらい暗くなった空の下
僕とモモサキはひびの入った土管に腰を掛け夏の虫の音を聞いていた。


「モモサキよ、モモサキ。」

「はい」

「結婚するらしいな」

「しないですよ。誰と勘違いしてるんですか」

「そうか…」


地面に目をやると小さい蜘蛛が草木をかき分けて歩いていた。




後ろから
「うぃーす」
と声がした


吉田君とパンダ君だった。



青木「4人が集まるのも久しぶりだよね」

パンダ君「このしばらく会ってない間に彼女できた人、挙手」



誰も手を挙げなかった。


パンダ君「…お前ら、期待を裏切らないな」



ここで吉田君が立ち上がり、何か言いたげに空を見つめだした。
そして僕らの方に振り返りゆっくりとした口調で話し始めた。


「俺…彼女はできなかったけど…妻ができたんだ」



僕らの隙間を少しの風が通り過ぎた。
吉田君は短いセリフを言い終わると自分の足元をずっと見つめだした。



モモサキ「嘘でしょ」

吉田「うん、嘘」

青木「うざ」

モモサキ「50代のホームレスにいきなり妻ができるわけないですよね。シンデレラよりシンデレラストーリーですよ、そんなの」


ここで黙ってたパンダ君が少し溜息をついた。
そして言った。
「お前ら見てると本当に面白いわ。…ってかさ、俺もちょっと言いたいことあるんだよね」


僕ら3人は何も言わずパンダ君を見つめた。
パンダ君は珍しく真剣な表情でボソリと喋り始めた。



「俺さ、妻ができたんだよね。本当だよ」


僕らの隙間を少しの風が通り過ぎた。
パンダ君は短いセリフを言い終わると自分の足元をずっと見つめだした。




青木「嘘でしょ」

パンダ君「うん、嘘」

吉田「うざ」

青木「そもそも何でパンダが喋ってんの?中に人間入ってるの?」

パンダ君「え、今更そこ突っ込んでくんの?」



モモサキだけが何も言わず一人でクスクス笑っている。
吉田君が「何笑ってんだよ」と言う。

「僕、ちょっとみなさんに報告が」


僕ら3人は何も言わずモモサキを見つめた。
モモサキは一言つぶやいた。

「僕、結婚するんです」


僕らの隙間を少しの風が通り過ぎた。
モモサキは短いセリフを言い終わると自分の足元をずっと見つめだした。


吉田「嘘だろ」

モモサキ「はい、嘘です」

パンダ「うぜぇ」

吉田「お前まだ16じゃん。法律上結婚できないぞ」

モモサキ「18です。結婚できますよ。吉田さん、今、普通に間違えましたね。」

吉田「…あぁ。」




ここで僕は立ち上がって「実は僕も結婚するんです」と言った。
3人はぽかんと僕を見つめた。


モモサキ「何か青木さんだけ、今ちょっとタイミングおかしかったですよ」

青木「何が?」

パンダ君「焦りすぎて妙に間を開けずに言っちゃったから、何か変な感じなっちゃってたぞ」

モモサキ「そうですよね」



ふと横に目をやると吉田君が腹を切り裂かれて倒れていた。
臓器が飛び出し、顔面はひどくえぐられていて、肉片がそこらじゅうに飛び散っていた。
音も無く、瞬時に惨殺された彼を僕らは土に埋葬し、その後、コンビニでブラックサンダーとすっぱむーちょ買って帰った。

幼馴染のいる奴ら、全員、耳の病気になればいいのに。




星空が消えてしまいそうなくらい暗くなった空の下
僕とモモサキはひびの入った土管に腰を掛け夏の虫の音を聞いていた。


「モモサキよ、モモサキ。」

「はい」

「結婚するらしいな」

「しないですよ。誰と勘違いしてるんですか」

「そうか…」


地面に目をやると小さい蜘蛛が草木をかき分けて歩いていた。


「モモサキよ、僕が街頭インタビューを受けたらちゃんと『引きこもり・男性(20)』って表示されるのかな?」

「青木さん、マジで死ねばいいのに」




モモサキは最近、とても生意気だ。
まぁ、こんな奴うでづくでぶっとばせば一発だよね!?



きええええええええええええええええええええええええええええええええええ
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[ 2012/03/18 19:35 ] 日記 | トラックバック(-) | コメント(-)


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